2017-07-23

アキラ

AKIRA-5

夜の川辺は、しんと静まり返っていた。遠くで蛙の鳴き声がぽつりぽつりと聞こえるだけで、風もなく、水面は鏡のように穏やかだった。Akiraは、橋の上からじっと水面を見下ろしていた。片手には、すでに火をつけたロケット花火。緊張で少し汗ばんだ手の中...