大切な人

みなさんこんにちは、先日ほぼ二十年近くも交流してなかった方が車で12時間以上ドライブして(走行距離約750マイル=1200km)僕に会うために来てくれました。会う二日前に突然勤務先に電話あり、久しぶりで~す元気にしてますかあ~なんて話しながら、日曜日の朝たちそちらには夕方着きますので夕方2時間ほど時間をとって下さいと言いとっとと電話を切られてしまいました。いったい何の話かなと考えてみましたがはっきりと答が得られませんでした。この方は日本食レストランのオーナーで僕のアメリカ永住権をとるために援助してくれた恩人です。僕はこの方に皿洗いで雇ってもらい何とか食っていける給料を頂きながら働かせて貰いました。人材不足のためバスボーイ、サーバーなどし、終いには鉄板焼シェフです。九州育ちの僕にとっては男が包丁持って台所に立つ事は想像できない事(随分昔の話)なのですが、仕事ですやらない訳には行きません。最初の頃大変だったのが従業員の食事作りです。料理の経験のない私がいったい何が作れるでしょうか、何にも作れないのです。先輩のシェフが親子丼ぐらいは作れるでしょうと言うのですが本当に何もわからないのです。これ読まれてる主婦の方から笑われそうですが、その時はそこから消えて居なくなりたかったです。とりあえずチキンを適当なサイズに切り準備をすすめましたが、いったいどんなソースを作ったら良いのかチンプンカプンでいると、先輩シェフが料理なんか教えてもらうもんじゃないんだよ、盗むもんだと言うのです。誰も作り方なんか教えてくれないよ、作ってる人から盗むんだよと言いながら仕方無さそうに出汁を3、お醤油を1、味醂を1、お酒を少々みたいな感じで鍋に入れ砂糖とを加えて指を鍋に突っ込みその指をなめてこれでいいから使いなさいと言われ、その時崖っぷちにいたような気分が一転して嬉しいのと教えてもらった喜びに変わりました。懐かしい記憶がついこの前のようによみがえって来ました。会う当日の夕方6時半を過ぎても連絡もないので、もしかして僕が勝手に勘違いしていて会うのは今日ではなく別の日かなと思ったのでテキストで確認したところ現在こちらに向かってるとの事。会えたのは午後9時をまわってましたが、それから近くのレストランへ行き食事となりました。食事をしながら、昔の事、失敗談などを話をした後本題になりました。どうやら、誰かの元で働くのではなく、自分のレストランを経営しないかみたいな感じではっきり何をやってほしいかは話されませんでした。しかし、20年前の僕しか知らないのにそんな話を持ちかけてくれ事が本当に嬉しかったです。今の自分がやりたい事がレストランや小売業ではない事ははっきりしてたので、その事を話したけど今度飛行機で会いにきないと言うのでその時が来たらもう一度断ろうと思ってます。これで二人目なのですが、私にレストランを経営しないかともち掛けて人が、自分は全くレストラン経営に関心がないのに他人にはそんなふうに感じてないんだと今回はっきり判りました。しかし、このように話を持ってきてるくれる方々には大切にして行きたいと思ってます。お二人共に今すぐにリタイヤできる状況にいるかたですが、このように後輩というか年下の者に成功してほしいとその機械を与えようとされる事が素晴らしいと感じたしだいです。

今回も最後まで読んで頂き大変有難うございます。

 

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